若いうちからの体重管理はなぜ大切?
Point1
20歳以降の「体重10kg以上増加」は
糖尿病の発症率が高くなる。
20歳以降に体重が10kg以上増加すると、糖尿病の発症リスクが高くなると言われています。理由は、体重増加により、内臓脂肪が増えると、血糖値を一定の範囲内におさめる働きを持つインスリンが効果的に働かなくなることが1つの理由と言われています。その結果、高血糖の状態が続いてしまい、糖尿病を発症するリスクが高くなってしまいます。
【参考】野口緑ら 大阪大学大学院医学系研究科公衆衛生学 2023 日本肥満学会で発表
Point2
糖尿病は全身の血管を傷つけ、
深刻な病気を招く危険性がある。
糖尿病は「神経」「目」「腎臓」などにさまざまな障害を起こすことが知られています。(三大合併症)
- 神経(糖尿病性神経障害)
- 末梢の神経細胞が障害され、足先のしびれをきたしたり、痛みなどに対する感覚が鈍くなります。すると、傷を負っても気づかず重症化して、壊痘(えそ)が起こり、切断に至ることもあります。
- 目(糖尿病網膜症)
- 目の毛細血管が傷つくことで、眼底出血を起こし、網膜剥離などに至る病気です。病状が進むと、失明することもあります。
- 腎臓(糖尿病性腎症)
- 腎臓の毛細血管が傷つき、ろ過機能が低下してしまう病気です。重症化すると、人工透析が必要になります。人工透析に至る原因で、最も多いのは糖尿病性腎症です。
【引用】高知県健康政策部保健政策課「高血糖や糖尿病について知ろう!」
Point3
気づかないうちに糖尿病に?
若年層も油断禁物。
糖尿病は自覚症状がなく進行する病気です。以下のような症状が出た時点で、すでに糖尿病が進んでいる可能性があります。
・喉が渇く(口渇)
・たくさん水分を取る(多飲)
・尿が多量に出る(多尿)
・体重が減少する
放置していると重篤な合併症へと進行していくため、予防のために食生活や生活習慣を整えること(禁煙・適度な運動・バランスのよい食事など)が重要です。
食生活
- ゆっくり、よく噛んで食べる。
- 朝食、昼食、夕食を規則正しく食べる。
- 食事は腹八分目でストップしておく。
- 夜遅く、寝る前には食べない。
- 塩分の摂りすぎに注意する。
生活習慣
禁煙
たばこをやめることができないのは、ニコチン依存症という病気です。医療機関で禁煙治療を受けましょう。
飲酒
<適量の目安>
※これらのいずれかひとつ
- 日本酒…1合(180ml)
- ビール…中瓶1本(500ml)
- 焼酎…ぐい呑み1杯(70ml)
- ワイン…グラス1.5〜2杯(200ml)
- ウイスキー・ブランデー
…ダブル1杯(60ml)
適度な運動
一般的に、運動の頻度は週に150分かそれ以上、週に3回以上、運動強度は中等度(ややきつい)の全身を使った有酸素運動、運動持続時間は20分以上行うことが勧められています。
【引用】高知県健康政策部保健政策課「高血糖や糖尿病について知ろう!」
【引用】厚生労働省「生活習慣病予防のための健康情報サイト e-ヘルスネット」
糖尿病セルフチェックリスト
当てはまる項目が多いほど要注意!
- つい食べ過ぎてしまう
- 野菜をあまり食べない
- 寝る前に食べることが多い
- 早食いのほうだ
- お菓子やジュースなどの甘いものが好きだ
- お酒をよく飲む
- 歩くことが少ない
- 睡眠不足だ
- たばこを吸っている
- ストレスが多い